【解説アニメ】 土星の環の見え方

土星の環は公転軌道面から26.7度傾いていて、その傾きをほぼ保ちながら土星は太陽のまわりを約29.5年かけて一周します。公転により地球と土星の位置が変わり、環を見込む角度が変わるため、土星の姿も約29.5年周期で変化します。
〔動画の右上〕太陽の位置から土星を見ると、土星の公転周期(約30年)にあわせて環の傾きがひと回りする、簡単な動きになります。約15年に1度、環を真横から見るようになります【1】。
〔動画の右下〕地球の位置から土星を見ると、地球の公転にあわせて視点が移動するため、1年周期の振動が加わります。これにより、約15年ごとにある環を真横から見る機会【2】が、1度ではなく3度となる場合があります。
〔環の消失〕土星の環は非常に薄いです。このため、環を真横から見る瞬間(【2】のとき)と、環に真横から太陽の光が当たるとき(【1】のとき)は、環がほとんど見えなくなります。
シミュレーション動画では、地球と土星の公転軌道を、同一平面上の同心円として近似しています。地球と太陽の視点の違いによる「土星の環を見込む角(※)」の違いは、最大で5度程度です。一方、このシミュレーションで無視した「公転面が同一平面ではないこと」による「土星の環を見込む角」の違いは、最大でも0.3度以下です。(※ 環の平面の法線ベクトルと、視線方向ベクトルのなす角とします。)
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