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2012年5月21日には、九州地方南部から関東地方にかけての帯状の地域で金環日食が見られます。国内の他の場所でも部分日食が見られます。群馬県で金環日食が前回見られたのは1839年9月8日、次に見られるのは2386年10月24日となります。
日食とは、太陽の手前を月が横切り、太陽の一部または全部が月に隠される現象です。日食のうち、月のまわりに太陽がはみ出して細い環のように見える場合を、金環日食といいます。太陽が全て隠される場合は皆既日食、太陽の一部が隠される場合は部分日食といいます。【参考】 皆既日食・金環日食・部分日食の見え方の違い。(FLASH解説)
日食が見られる時間帯は観察する場所により異なり、西に行くほど早くなります。群馬県の場合、午前6時20分頃から太陽が欠け始め、午前7時35分頃に最大で3分間くらい金環日食が見られ、午前9時過ぎに日食が終わります。ただし、草津や谷川岳など北部の一部地域では月の一部が太陽から常にはみ出すため、金環日食とはなりません。
時刻 \ 場所 | ぐんま天文台 | 県央(前橋市) | 南東部(館林市) | 南西部(富岡市) | 北西部(草津町) | 北東部(片品村) |
部分日食の開始 | 午前6時20分 | 午前6時20分 | 午前6時20分 | 午前6時19分 | 午前6時20分 | 午前6時20分 |
金環日食の開始 | 午前7時34分 | 午前7時33分 | 午前7時33分 | 午前7時33分 | ----------- | 午前7時35分 |
食の最大 | 午前7時35分 | 午前7時35分 | 午前7時35分 | 午前7時34分 | 午前7時35分 | 午前7時36分 |
金環日食の終了 | 午前7時36分 | 午前7時36分 | 午前7時37分 | 午前7時36分 | ----------- | 午前7時36分 |
部分日食の終了 | 午前9時 3分 | 午前9時 2分 | 午前9時 3分 | 午前9時 2分 | 午前9時 2分 | 午前9時 3分 |
県内では時刻にあまり差がないため、6地点のみ掲載しました。詳しい時刻は国立天文台のページで検索できます。上記の表も国立天文台のページで検索した結果を表示しています。
太陽を直接見ると目を痛め、失明する恐れもあります。安全な方法で観察しましょう。
日食の安全な観察方法。
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厚紙に小さな穴を開け、穴に光源(太陽)の光を通して厚紙の影を観察すると、光源(太陽)の姿が映ります。ピンホールカメラと同じしくみです。 太陽を直接見ずに観察できるので安全です。光源が近すぎたり穴が大きすぎると、光源の形ではなく穴の形が映ってしまうので注意。穴の大きさはテレホンカードの穴くらい、直径1mm程度が良いようです。 |
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太陽観察用に作られたメガネをかけて、太陽を直接観察します。次のことに注意して下さい。
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望遠鏡を使って太陽を観察する方法もありますが、様々な危険を伴うので、知識と経験のある方のみお試しください。
学校の先生方へ:今回の日食は通学の時間帯となります。児童・生徒たちには、安全な観察方法を伝えるとともに、観察中に交通事故にあわないようご指導いただければと思います。登校時刻を早め、学校で観察会ができれば理想的です。児童・生徒がひとりひとり自力で観察するなら、安価で安全なピンホール法がお勧めです。学校で観察会を開くならば鏡や望遠鏡などを使った投影もお勧めです。国立天文台が作成した資料 「日食を安全に観察しよう」もご覧ください。
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ぐんま天文台の売店では太陽観察グラスを販売しています。1個300円です。→5月20日正午に売り切れとなりました。 来館された方にのみ販売しており、通信販売は受け付けておりません。 在庫切れの場合はご容赦ください。 視力の良い人であれば、金環日食(5月21日)だけでなく金星の太陽面通過(6月6日)も観察できそうです。観察する場合には、次の点にご注意ください。
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