日食とは、太陽の一部または全部が月に隠されて見えなくなる現象です。日食は月食と異なり、見られる地域が限定されるため、日本で観察できるのは珍しいことです。なかでも月が完全に見えなくなる皆既日食は大変珍しい現象です。
(1) 2009年7月22日 トカラ列島で見られる皆既日食月が完全に太陽を隠し、「皆既日食」となります。太陽が完全に隠れると、空が暗くなります。今回は月の見かけの大きさが大きい時期の日食となるため、太陽が完全に隠れる時間が長いこと(6分以上)が特徴です。 | |
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(2) 2009年7月22日 前橋で見られる部分日食トカラ列島や硫黄島では「皆既日食」が見られますが、その他の日本各地では「部分日食」が見られます。前橋では太陽の直径の73%まで月が重なります。空が暗くなったと感じることは無いでしょう。 |
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(3) 2012年5月21日 前橋で見られる金環食月の中心が太陽の中心近くを通るものの、月の見かけの大きさが小さい時期の日食となるため、太陽が月からはみ出す「金環食」となります。「皆既日食」と異なり太陽の光が残るため、空はさほど暗くなりません。 |
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(4) 2035年9月2日 前橋で見られる皆既日食2035年には群馬県のほぼ全域で「皆既日食」が見られます。2009年の「皆既日食」と比べると、月の見かけの大きさがやや小さいため、食の時間が短くなります。前橋よりもぐんま天文台の方が月の影の中心に近くなるため、食の時間が長くなります。 |
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皆既日食になるか金環食になるかは、太陽の見かけの大きさと月の見かけの大きさのどちらが大きいかで決まります。皆既日食になるのは、月の方が大きく見える時です。
太陽も月も、見かけの大きさは一定ではありません。星自体の大きさは同じでも、公転軌道が完全な円では無いために、地球からの距離が変化するためです。時期により、太陽の直径は3%程度、月の直径は11%程度、変化して見えます。
地球は1年で太陽を1周し、月は約1ヶ月で地球を1周しますが、日食や月食を毎月見ることはできません。地球が太陽をまわる公転面と月が地球をまわる公転面は、同一平面でなく5度ほど傾いて交わっているからです。
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