皆既月食に近い部分月食 (2021年11月19日)

2021年11月19日の部分月食は、月の直径の97.8%までが地球の本影に入る、皆既月食に近い部分月食でした。

最も欠けた時点の月 2021年11月19日18時2分

月食の進行

17時54分の月 露出8秒

17時54分 (露出8秒)

ぐんま天文台では東側に山があるため、17時30分頃から月が見え始めました。初めのうちは雲が多く、月がよく見えませんでしたが、最も月が欠ける時刻の10分前頃から雲がなくなり絶好の条件となりました。

このコーナーの一連の写真は、ぐんま天文台の観望棟にある観察用望遠鏡6号機の15センチ屈折式望遠鏡で撮影したものです。

18時2分の月 露出8秒

18時02分 (露出8秒)

今回の月食でも、最も月が大きく欠けた状態です。

赤い色の月が肉眼でもはっきりと見えました。

18時13分の月 露出8秒

18時13分 (露出8秒)

明るい部分が徐々に増えていきます。

18時33分の月 露出8秒

18時33分 (露出8秒)

ピークから30分経過しましたが、まだ欠けた部分が赤いと分かります。

19時2分の月 露出40分の1秒

19時02分 (露出40分の1秒)

半分くらい影から出てきました。カメラでは明るい場所と暗い場所を同時に見ることが難しい(ダイナミックレンジが足りない)ですが、肉眼では暗いところが赤みを帯びていることがまだ分かりました(次の写真と比べてください)

19時3分の月 露出2秒

19時03分 (露出2秒)

この時点でも、欠けた部分が赤みを帯びていることが、肉眼でもうっすらと分かりました。

月が明るくなるにつれ、夜空も明るくなってきました。月が大きく欠けている間は、月のすぐ近くに位置する「すばる」の姿がはっきり見えましたが、この頃になると「すばる」が見えなくなってきました。

19時47分の月 露出160分の1秒

19時47分 (露出160分の1秒)

部分月食が終了した瞬間。地球の影に近い部分がまだ暗いことが分かります。なぜそうなるのか、詳しく知りたい方は「半影」を検索してみましょう。

20時31分の月 露出200分の1秒

20時31分 (露出200分の1秒)

満月が輝きを取り戻してきました。

月食ライブ配信

Youtubeのtsulunos(群馬県動画・放送スタジオ)チャンネルで、ライブ配信を行いました。

最初の20分間程度は雲が多く月が見えづらいです。その後は晴れ、月の姿がはっきりと見られます。

こちらの映像は、移動式望遠鏡(10センチ屈折式望遠鏡)で撮影しました。