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図1は、ぐんま天文台150cm望遠鏡で得られたUGC4468という銀河に現れた超新星SN2006bbの画像です。
ぐんま天文台では口径150cmの大型望遠鏡に設置された可視CCDカメラ(低分散分光撮像装置)により、超新星が発見されてから6日後の先月31日夜、世界に先駆けてそのスペクトル(光を波長ごとに分けたグラフ)を取得することに成功しました。
この超新星SN2006bbは、アメリカのアマチュア天文家T.Puckett、R.Gaglianoの両氏により3月25日にやまねこ座にある銀河UGC4468 において17.4等の明るさで発見され、翌26日には17.3等にて確認されました(国際天文学連合 回報(IAUCircular)8454号にて発表)。
図1に示すとおり、この超新星はUGC4468 銀河の中心角から南に27.5秒角のところ(矢印の部分)にあります。
ぐんま天文台では26日に発見されて以降観測の機会をうかがっていましたが天候上の観測条件が折り合わない日々が続き、ようやく31日の一般観望会の終了後の夜半過ぎ、非常に暗い星であることと雲が出ている状況での観測で十分な光量を得るのに苦労しましたが1時間以上かけて観測に成功しました。
観測して得られたデータの解析を行った結果、図2にあるようなグラフができ、6200Å(オングストローム)付近や5800Å付近に矢印に示したようにくぼみがあり、Wの形に似た構造のあることが分かりました。
このW型のくぼみはIc型の超新星の最大光度時に観測される特徴的な構造です。
今回の観測とその分析結果は4月2日に天文電報中央局454号で発表され、ぐんま天文台が世界に先駆けて超新星SN2006bb の正体を解明したことになりました。なお、ぐんま天文台における超新星の初期観測成功は、今回で10回目となります。
この観測は、新たに設置した低分散分光器を150cm望遠鏡に取り付けて行ったもので、このように17等という暗い天体のスペクトル観測が可能になりました。
なお、ぐんま天文台では国内で第一級の高分散分光器も最近、性能を発揮してきており、各大学の研究者からもその使用の申込みを受けています。