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11月10日午前11時ごろ、太陽の西側端に近い場所で大規模なフレアが発生しました。
下の写真はぐんま天文台の太陽望遠鏡がとらえた大規模フレアの様子です。このフレアは0696という記号が付けられた大きな黒点群の上空で発生しました。今回の規模はGOES衛星が観測したX線強度がX2.5に達する大きなもの(X線強度がCクラスだと小規模、Mクラスだと中規模、Xクラスだと大規模に分類されています)でした。これに伴ってCME(コロナ質量放出:太陽ガスの放出現象)も太陽観測衛星SOHOによって観測されています。
この黒点群は11月2日ごろに太陽の東の端に姿を見せ始め、少しずつ大きくなって11月7日ごろには肉眼でも確認できるほどの大きさに成長しました。このような大きな黒点群の周りでは磁場が発達しエネルギーが集中するため、爆発現象が発生しやすくなります。実際、この黒点群では世界時7日16時ごろ(日本時間8日1時)日にも大規模なフレアが観測され、中・小規模のフレアも頻発するなど、非常に活発な活動が見られていました。また、CMEも何度も観測されています。これらの活発な爆発現象に伴い地球上では地磁気が乱され磁気嵐が起きたり、オーロラ活動が活発になるなどの影響も出ています。低緯度オーロラも北海道や栃木県などで観測されたそうです。
連続画像を見ると一番明るくなったときは真っ白で構造が見えませんが、徐々に暗くなってくるにしたがって2本のリボンのような構造が見えるようになっています。これは大きなフレアの際によく見られる構造です。
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GIFアニメーションを見る(2.82MB)
11月2日の中央下よりにある大きな黒点群は0696群の前に活発だった0693群です。
11月3日の画像で中央左寄りに見える小さな黒点が0696群です。太陽の自転に伴い位置が右上へ移動していきますが、さらに大きさも変化していることがわかります。11月7日ごろが最も大きく、その後縮小傾向にあることがわかります。
![]() 11月2日 11時15分 |
![]() 11月3日 11時15分 |
![]() 11月4日 11時30分 |
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![]() 11月6日 12時45分 |
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![]() 11月9日 11時30分 |
![]() 11月10日 11時30分 |