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この日の講演会では、国立天文台で最先端の研究を行っている若手の天文学研究者が、最先端の天文学研究について分かりやすく紹介します。
期日 | 2009年2月14日(土) |
時間 | 午後3時より4時まで |
内容 |
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場所 | 県立ぐんま天文台 映像ホール |
申し込み | 不要 |
現在の宇宙は最初からあったのではなく、今に至るまでの変化「進化」の結果なのです。では、初期の宇宙はどんな世界だったのか?この疑問の直接的な手がかり、その一つが宇宙初期の星の生き残りです。
星には始まりと終わりがあり、人類と同じく世代を重ねて現在に至っています。人類と違うのは寿命の違いが大きく、宇宙初期に誕生してなお、現在も輝き続けるものがあり得る点でしょう。
星とは太陽と同様に核融合をエネルギー源に輝いている天体です。天然の原子炉とも言える星では様々な元素が合成されます。これらの後天的な元素は、古い世代の星では少なく、「生き残り」を探す手がかりになっています。
講演ではこの分野の最新の状況も紹介します。
最近の宇宙の精密な観測により、宇宙は加速的に膨張していることが判明してきました。そう、我々の宇宙は膨張しており、その速度は時々刻々と速まっているのです。
2003年、WMAPという人工衛星は、宇宙創生40万年の頃の宇宙の姿を詳細に捉えることに成功しました。このWMAPの観測結果によると、宇宙の構成成分のうち、我々が知っている水素や鉄のような物質はわずか4%程度であることがわかりました。残り22%は目に見えない物質、ダークマターであり、74%は全く正体のわからないダークエネルギーと呼ばれるものでした。このダークエネルギーこそが宇宙を加速的に膨張させているものであると考えられています。
現在科学者達は、この謎多き宇宙の中でも最大の謎と言われるダークエネルギーの正体に迫るべく、様々な観測計画や理論を考案しています。この講演では、ダークエネルギーが如何に摩訶不思議な存在であるか、科学者達はどのようにしてこの謎解きに挑もうとしているのか、できるだけ容易に解説します。