するとどこかで、ふしぎな声が、銀河ステーション、銀河ステーションと云う声がしたと思うといきなり眼の前が、ぱっと明るくなって、……。
高く高く 星めぐりの口笛を吹きながら一生けん命延びあがって、その天の川の水を、見きわめようとしましたが……
ジョバンニが地上から銀河鉄道に乗り込もうとする部分です。賢治は岩手県北上川の水面に立つ天の川銀河を見たのでしょう。ちょうど、こんな感じの景色だったに違いありません。
- 今ではなくなってきた「真っ暗な夏の闇夜」、賢治は水面に立つ「天の川」をはっきり見たはずです。
ミルキー・ウェイと表現される「白い川」などとは比べものにならないほど、くっきりと、しかも、天の川銀河の中の暗黒星雲の存在を感じたはずです。
- この写真は合成です。
ぐんま天文台はこんな山奥にありながら、実は天の赤道(オリオン座の三ツ星)より南は都市の灯りが強く、観測になりません。
まさに、さそり座やいて座のあたりです。
- 自然保護や生態系の保全、省エネルギー等を考えると、賢治の生きた頃のあの暗闇が返ることが必要のように思われます。
最低限の安全、防犯の灯りだけにしていくことが急がれています。
- 群馬県では「ぐんま星空憲章」を作って、自然の姿を取り戻す努力を始めました。
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