高等学校の学習利用 - 利用例
次の内容でご利用できます。
所要時間、内容の詳細と組み合わせなどは、ご相談ください。
科学体験としての天文学習
(昼夜間の利用)
1-1. 日時
平成○年7月○日(○) 17:00〜22:00
1-2. 参加者
第1学年生徒 約40人 引率教員 3人 【1班構成】
1-3. ねらいと達成目標 (注意) ご相談の上、定めます。
最新の科学技術に触れることで、知的好奇心を高め将来目指す方向性を見出す一助としたい。
- 晴天時
- 「宇宙を調べる」ということを主題に、望遠鏡のしくみや光の性質などを学ぶとともに、望遠鏡を用いての天体観測を行う。
- 雨天曇天時
- 簡易分光器を作成し、光の性質について研修する。
- 3Dシアターで、太陽系、銀河系や宇宙の構造を知る。
1-4. 生徒の実態 (注意) 学校利用受付票(高校用)に記載していただいた内容です。
中学生までの知識と夜空を見上げ星座の観察をする程度にとどまっている生徒が大部分であるが、知的好奇心は旺盛である。
1-5. 指導上の留意事項やその他の希望事項 (注意) 同上。
昨年もお世話になりました。昨年と同様の内容でお願いできればと存じます。
スーパーサイエンスハイスクールの国内研修(SSHサイエンスツアー)として利用する。
1-6. 利用計画
- 晴天時
- 利用内容
- 天体観測の基本と関連する物理 (主として可視光) に関する講義を行う。
- 150cm望遠鏡で天体観望を行う。
- 観察用望遠鏡 (小型望遠鏡) を操作して自ら天体を導入し、観望する。
- ねらい
- 天体観測の手法を知り、観測の基本的な考え方を身につける。
- 天体望遠鏡の仕組みと扱い方を知り、観望に利用できるようになる。
- 大型望遠鏡と小型望遠鏡の類似点と相違点を知り、望遠鏡の役割を理解する。
- 機材等
- 150cm望遠鏡
- 観察用望遠鏡 (反射式)
- 展開 (4時間)
-
晴天時のスケジュール 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 17:00 本館到着 - 映像ホール入室
17:10 ≪映像ホール≫
講義『天体観測の話』- 観察と観測の違い
- 天体観測では何を測るか
- 光の出所(どこから)
- 光の種類(どんな)
- 光量(どれぐらい)
- 光をどう料理するか
- スペクトルを作る
- フィルターを通す
- 光の記録法
- 観測効率
- 空間分解能
- 波長分解能
- 時間分解能
- 天文学者になったつもりで観測を考えてみる。
- 現象によって発光の仕方が決まっていることから、どこから、どんな光が、どれぐらいやってくるかを調べ、起こっている現象を解明しようとするのが天体観測であるということを認識する。
- 波長、光速度、電磁波の種類等、基本的なことは省かないが、直感的に概念を掴めるように配慮し、数式の取扱いは極力避ける。
- 授業で学んだこと、学ぶことが、天体観測に生かされていることがわかるように、関連づけて話をする。
18:30 ≪映像ホール≫
夕食、休憩- 時間に余裕があれば展示コーナーを自由見学する。
19:30 ≪11メートルドーム≫
150cm望遠鏡で天体観望- 惑星 (土星、火星)
- 明るい恒星 (アークトゥルス、ベガ)
- 二重星 (アルビレオ)
- 星団 (球状星団M5、散開星団M39)
- 星雲 (惑星状星雲M57)
- 様々な天体の姿や形(分布)、色などを目で観察する。
- 明るい恒星を直視分光器で観察する。
- 日没 18:51
- 可能な限り多くの天体を見て、観望体験を豊かにできるようにする。
- 恒星のスペクトルを直に見る機会は滅多にないので、直視分光器による恒星の観察を優先する。
20:40 ≪観望棟≫
観察用望遠鏡で天体観望- 明るい恒星 (アークトゥルス、ベガ)
- 二重星 (アルビレオ)
- 星団 (球状星団M5、散開星団M39)
- 星雲 (惑星状星雲M57)
- 小型望遠鏡を自ら操作して、天体を導入し、観望する。
- 150cm望遠鏡で見たものを再度見て、望遠鏡の性能の違いを実感する。
- 小型望遠鏡4セット使用。このため、4班に分かれて活動するように指示する。
- 明るい恒星は、ファインダーを使い、ハンドセットで導入。他の天体は、制御室PCを使って自動導入する。
21:40 ≪観望棟≫
活動終了- 映像ホールへ移動する。
- 観望棟のスライディングルーフを閉める場面を見せる。
22:00 終了 - バス乗車。
- 雨天曇天時
- 利用内容
- 天体観測の基本と関連する物理 (主として可視光) に関する講義を行う。
- 簡易分光器を作成し、光の性質について研修する。
- 3Dシアターで、太陽系、銀河系や宇宙の構造を学ぶ。
- ねらい
- 天体観測の手法を知り、観測の基本的な考え方を身につける。
- 天体望遠鏡の仕組みと扱い方を知り、集光機としての役割を理解する。
- 簡易分光器で光源を観察し、天体観測のツールとしてのスペクトルについて、その効用を体験的に理解する。
- 観測データに基づく3Dシアターの映像を通して、宇宙を探求する観測研究の現状と、宇宙の構造について理解を深める。
- 機材等
- 簡易分光器キット
- スペクトル観察用光源
- 3Dメガネ
- 展開 (4時間)
-
雨天曇天時のスケジュール 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 17:00 本館到着 - 映像ホール入室
17:10 ≪映像ホール≫
【晴天時に同じ】【晴天時に同じ】 【晴天時に同じ】 18:30 ≪映像ホール≫
夕食、休憩- 時間に余裕があれば展示コーナーを自由見学する。
19:30 ≪映像ホール≫
簡易分光器製作
スペクトル観察- 蛍光灯 (天井)
- 水銀
- ナトリウム
- カドミウム
- 簡易分光器キットを使い、分光器を製作する。
- 作った分光器で、様々な光源を観察する。
- 蛍光灯の観察は特に蛍光灯とは言わず、水銀を観察したときにスペクトルの類似性に気づかせる。
20:30 ≪映像ホール≫
3Dシアター- 惑星の動きと太陽系の構造
- 太陽近傍の構成の分布
- 銀河系の姿と太陽系の位置
- 銀河の分布と宇宙の大規模構造
- 宇宙の果て
- 3Dメガネをかけて、星空の見える地球から宇宙へと飛び立ち、宇宙の果てまで、さまざまな宇宙の姿を見る。
- 映像が想像の産物ではなく、観測研究のデータに基づいて作られていることを、折に触れ説明する。
21:40 ≪11メートルドーム≫
150cm望遠鏡見学- 観測研究に使われる望遠鏡を見学する。
- 講義の内容を思い浮かべられるように、望遠鏡の機能の説明をする。
22:00 終了 - バス乗車。
科学体験としての観測実習
(昼夜間の利用)
2-1. 日時
平成○年8月○日(○) 14:30〜21:45
8月△日(△) 14:00〜21:45
2-2. 参加者
第2学年生徒 約20人 引率教員 2人 【1班構成】
2-3. ねらいと達成目標 (注意) ご相談の上、定めます。
- 天体観測に関する基礎学習。
- 本格的観測機器を用いた実習。
- 晴天時
- 観測実習
- 雨天曇天時
- 実習用望遠鏡の見学。
- 簡易分光器の作成。
2-4. 生徒の実態 (注意) 学校利用受付票(高校用)に記載していただいた内容です。
天文分野に関心がある生徒たちであり、何事にも熱心に取り組む。ただし、天文分野の基礎知識は、あまりない生徒が多い。
2-5. 指導上の留意事項やその他の希望事項 (注意) 同上。
高校2年次では、SSHプログラムの一環として課題研究を行っている。研究に取り組む姿勢も学ぶことが出来れば幸いである。
2-6.a. 利用計画 (1日目)
- 晴天時
- 利用内容
- 天体観測の基礎を学習する。
- 観測実習を行う。
- ねらい
- 天体観測の手法を知り、観測の基本的な考え方を身につける。
- 天体望遠鏡の仕組みと扱い方を知り、利用できるようになる。
- 撮像観測できるようになる。
- 機材等
- 観察用望遠鏡 (反射式)
- 冷却CCDカメラ
- 展開 (6時間15分)
-
1日目 晴天時のスケジュール 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 14:20 本館到着 - 待機室入室
14:30 ≪待機室≫
ガイダンス14:40 ≪太陽望遠鏡スペース≫ - 太陽直接投影像の観察
- 太陽スペクトルの観察
- 太陽白色像、Hα像、プロミネンスの観察
- 太陽分光器の見学
- 太陽の観測方法に、直接観測、分光観測、撮像観測の3種類があることを知る。
- 太陽の観測方法が、天体観測の基礎となっていることを理解する。
- 種々の原理について数式を持ち出すような立ち入った話はせず、分光、撮像について、記憶(印象)に残る直感的な理解ができるようにする。
15:10 ≪11メートルドーム≫
150cm望遠鏡見学- 光学系の解説
- 機械系の解説
- 観測装置の解説
- 撮像装置 (カメラ)
- 観測条件 (環境)
- 太陽の観測方法を適用するために、口径を大きくして光を集めようとすることを理解する。
- 反射式望遠鏡と屈折式望遠鏡の違いを理解する。
- 観測装置は「光を料理する」部分と「記録する」部分(カメラ)とに分けられることを知る。
- レンズで太陽光を集めた実験を想起させ、複数の太陽があった場合、結果がどうなるかを予想させる。
- 凹面鏡や凸レンズは、単に光を集めるだけでなく、結像することを、既習の知識を統合する形で理解できるようにする。
15:40 ≪3階図書室≫
欧文誌見学
欧文教科書見学- 科学の公用語は英語で、自然記述の言語は数学であることを知る。
- この見学が教科学習の動機付けとなるようにする。
16:00 休憩 16:15 ≪待機室≫
ガイダンス
講義『天体観測のABC』- 観察と観測の違い
- 天体観測では何を測るか
- 光の出所(どこから)
- 光の種類(どんな)
- 光量(どれぐらい)
- 光をどう料理するか
- スペクトルを作る
- フィルターを通す
- 光の記録法
- 観測効率
- 空間分解能
- 波長分解能
- 時間分解能
- 天文学者になったつもりで観測を考えてみる。
- 現象によって発光の仕方が決まっていることから、どこから、どんな光が、どれぐらいやってくるかを調べ、起こっている現象を解明しようとするのが天体観測であるということを認識する。
- 波長、光速度、電磁波の種類等、基本的なことは省かないが、直感的に概念を掴めるように配慮し、数式の取扱いは極力避ける。
- 授業で学んだこと、学ぶことが、天体観測に生かされていることがわかるように、関連づけて話をする。
17:20 ≪観望棟≫
観察用望遠鏡操作講習
冷却CCDカメラ見学- 観察用望遠鏡のしくみと操作を理解し、利用できるようになる。
- 冷却CCDカメラのしくみを知る。
- 望遠鏡の構造がわかるように、鏡筒の先端から内部を除き込む機会を用意する。
- 冷却CCDカメラの操作講習は休憩後に行う。
18:00 ≪映像ホール≫
夕食、休憩- 時間に余裕があれば展示コーナーを自由見学する。
19:30 ≪観望棟≫
観測実習1- 観察用望遠鏡の操作講習
- 冷却CCDカメラの操作講習
- 天体撮像
- 望遠鏡を操作し、目標の天体に向ける。
- 冷却CCDカメラを操作し、測定に必要な画像を撮る。
- 日没 18:45
- 講習は操作のみとし、電源投入等の立ち上げ、終了処理は含まない。
- 適宜休憩を入れる。
20:50 ≪観望棟≫
観測実習2- ルーフを閉じて、画像処理用データを取得する。(flat, dark)
- データをメディアにコピーする。
- 片付け
- 測定を考えたときに必要となる、画像処理用のデータを取る。
- データを保存する。
- 望遠鏡の保管方法を知る。
- 講義と演習を思い出しながら、必要なデータを揃えられるようにする。
- 機材は”生き物”であることに言及する。
21:30 ≪待機室≫
退館準備21:45 一日目終了 - バス乗車
- 雨天曇天時
- 利用内容
- 天体観測の基礎を学習する。
- 観測機材の設置・操作講習を行う。
- ねらい
- 天体観測の手法を知り、観測の基本的な考え方を身につける。
- 天体望遠鏡の仕組みと扱い方を知り、利用できるようになる。
- 機材等
- 移動式望遠鏡
- 観察用望遠鏡 (反射式)
- 冷却CCDカメラ
- 展開 (6時間15分)
【晴天時】の夜の活動を変更する
1日目 雨天曇天時の夜間のスケジュール 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 19:30 ≪観望棟≫
望遠鏡と観測機材の見学- 観察用望遠鏡
- 冷却CCDカメラ
- 移動式望遠鏡
- 望遠鏡のしくみと動きを見る。
- 冷却CCDカメラのしくみを知る。
- 望遠鏡の構造がわかるように、鏡筒の先端から内部を覗き込む機会を用意する。
20:00 ≪観望棟≫
移動式望遠鏡設置実習- 赤道儀の設置
- バランスウェイトの取り付け
- 鏡筒の取り付け
- バランス取り
- アイピースの調整
- ハンドセットの操作
- 望遠鏡のしくみを、実際に組み立てて理解する。
- 常にバランスに注意しながら、安全第一に設置を行うように、適宜注意を促す。
21:15 ≪観望棟≫
片づけ- 望遠鏡の保管方法を知る。
- 機材は"生き物"であることに言及する。
21:30 ≪待機室≫
退館準備21:45 一日目終了 - バス乗車
2-6.b. 利用計画 (2日目)
- 昼間 前夜晴天時
- 展開 (4時間)
-
2日目の昼 前日夜が晴天の場合 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 14:00 ≪待機室≫
画像処理 (一次処理) と測定 (測光)- 天体画像からdark引き
- flatからdark引き
- dark引き後の天体画像を、dark引き後のflat(規格化したもの)で割る
- 測光
- 講義で学んだ画像処理を、自らが取ったデータで体験する。
- 一次処理を終えた画像から天体の明るさを測ってみる。
- 一見単調な作業だが、測光の根幹を成す重要な作業であることを指摘する。
- 地球大気の影響をどのようにすれば軽減できるかを考えながら、測光の方法を学ぶようにする。
16:00 休憩 16:15 ≪待機室≫
発表準備と発表- 測光結果から読み取れることを考察し、聴く人に筋道がわかるような発表を準備する。
- はっきりと聞き取れる発声と、見やすい図表を用いて発表を行う。
- 発表は、自分の考えをまとめ、課題を発見するためにも役に立つことに気づくようにコツを伝える。
- 技術的に拙い発表は、良い内容でも理解されにくいことを指摘する。
18:00 ≪待機室≫
休憩、夕食
- 昼間 前夜天候不良時
- 展開 (4時間)
-
2日目の昼 前日夜が天候不良の場合 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 14:00 ≪待機室≫
画像処理 (一次処理) と測定 (測光)- 天体画像からdark引き
- flatからdark引き
- dark引き後の天体画像を、dark引き後のflat(規格化したもの)で割る
- 測光
- 講義で学んだ画像処理を、天文台で用意したデータで体験する。
- 一次処理を終えた画像から天体の明るさを測ってみる。
- 一見単調な作業だが、測光の根幹を成す重要な作業であることを指摘する。
- 地球大気の影響をどのようにすれば軽減できるかを考えながら、測光の方法を学ぶようにする。
16:00 休憩 16:15 ≪待機室≫
測光データの考察- 測光結果から読み取れることを考察し、聴く人に考えがわかるように意見を述べる。
- はっきりと聞き取れる発声と、見やすい図表を用意する。
- 意見交換は、自分の考えをまとめ、課題を発見するためにも役に立つことに気づくようにする。
17:00 ≪待機室≫
講義『最近の研究から』- 最近の天文学の話題について、解説を聴く。
- 世の中に流れる情報を受け止め、自分なりに解釈するには、確かな知識(自らの中で、相互に矛盾なく結びつけられた情報の総体)が必要なことを述べる。
- 夜間 晴天時
- 展開 (2時間15分)
-
2日目の夜 晴天の場合 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 19:30 ≪観望棟≫
観測実習1
【前夜晴天時に同じ】- 日没 18:44
20:50 ≪観望棟≫
観測実習2
【前夜晴天時に同じ】21:30 ≪待機室≫
退館準備21:45 全日程終了 - バス乗車
- 夜間 天候不良時
- 展開 (2時間15分)
-
2日目の夜 晴天の場合 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 19:30 ≪映像ホール≫
簡易分光器製作と光源観察- 簡易分光器製作
- 白熱電球、蛍光灯、水銀灯、ナトリウム灯、カドミウム灯を観察
- 分光器のしくみを理解しながら製作する。
- 様々なスペクトルを観察し、見かけではわからないことを体験する。
- 分光は非破壊検査にも応用できることを知る。
- 簡易分光器製作はほぼ箱作りであるので、時間をかけすぎないように気をつける。
- 前日の講義で聴いたスペクトルが生じるしくみを思い出すように促す。
20:30 休憩 20:40 ≪映像ホール≫
3Dシアター- 立体めがねを掛けて観測データに基づく3D映像を見ながら、宇宙の構造を知る。
- 観測データに基づいた話であることと、観測の歴史に触れながら話を進める。
21:30 ≪待機室≫
退館準備21:45 全日程終了 - バス乗車
施設見学と講義による天文学習
(昼間の利用)
3-1. 日時
平成○年8月○日(○) 9:45〜15:15
3-2. 参加者
第2学年生徒 約30人 引率教員 3人 【1班構成】
3-3. ねらいと達成目標 (注意) ご相談の上、定めます。
天文台の施設はもちろん、学術研究の実際や測光、分光を中心として、観測の実際を知る。
- 晴天時
- 太陽望遠鏡による太陽像、スペクトルの観察を行う。
- 施設見学(欧文誌を含む)を行う。
- 測光、分光を中心とする講義を聴く。
- 雨天曇天時
- 「晴天時」から太陽望遠鏡に関する項目を除く。
3-4. 生徒の実態 (注意) 学校利用受付票(高校用)に記載していただいた内容です。
地学基礎選択者は、1学期に天文分野の内容を学習済み。
物理基礎選択者は中学生までの内容。
3-5. 指導上の留意事項やその他の希望事項 (注意) 同上。
天文学的には、測光、分光 (CCDカメラなどを使用した) の技術や実際を課題研究 (流星、変光星、太陽) に結びつけられるものにして頂きたい。
多くの参加生徒には、天文学という素材を元に、どう科学的な観測、データの処理、考察、研究、論文という流れになるかをご教授願えればと思っています。
- 講義では、観察と観測の違いや、話し手の専門分野について話をする。
- 課題研究を行っている生徒の質問に答えられる時間を確保する。
- 冷却CCDカメラを使った観測について、立ち入ったことを含めて教授する。
3-6. 利用計画
- 晴天時
- 利用内容
- 天文台の施設を見学する他、測光、分光を中心として、学術研究の実際について講義を受ける。
- ねらい
- 天体観測の実際を知る。
- 課題研究を推進する基礎力を身につける。
- 天文学を素材として、科学的な研究の進め方を知る。
- 機材等
- 太陽望遠鏡
- 冷却CCDカメラ
- プロジェクター
- 展開 (5時間30分)
-
スケジュール 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 9:45 本館到着 - 映像ホール入室
10:00 ≪太陽望遠鏡スペース≫
晴天時- 太陽直接投影像の観察
- 太陽スペクトルの観察
- 太陽白色像、Hα像、プロミネンスの観察
- 映像による太陽白色像、Hα像、プロミネンスの観察
- 太陽の観測方法に、直接観測、分光観測、撮像観測の3種類があることを知る。
- 太陽の観測方法が、天体観測の基礎となっていることを理解する。
- 種々の原理について数式を持ち出すような立ち入った話はせず、分光、撮像について、記憶(印象)に残る直感的な理解ができるようにする。
10:30 ≪11メートルドーム≫
150cm望遠鏡見学- 光学系の解説
- 機械系の解説
- 観測装置の解説
- 撮像装置(カメラ)
- 観測条件(環境)
- 太陽の観測方法を適用するために、口径を大きくして光を集めようとすることを理解する。
- 反射式望遠鏡と屈折式望遠鏡の違いを理解する。
- 観測装置は「光を料理する」部分と「記録する」部分(カメラ)とに分けられることを知る。
- レンズで太陽光を集めた実験を想起させ、複数の太陽があった場合、結果がどうなるかを予想させる。
- 凹面鏡や凸レンズは、単に光を集めるだけでなく、結像することを、既習の知識を統合する形で理解できるようにする。
11:00 ≪3階図書室≫
- 欧文誌見学
- 欧文教科書見学
- 科学の公用語は英語で、自然記述の言語は数学であることを知る。
- この見学が教科学習の動機付けとなるようにする。
11:20 ≪展示コーナー≫
質問コーナー- 施設見学、展示見学等で疑問に思ったことや、課題研究に関連することなどを質問する。
- 質問が少ない場合には、逆に問いかける。
12:00 ≪映像ホール≫
昼食- 時間に余裕があれば、展示コーナー等を見学する。
- スタンプラリー、クイズラリーは行わない。
13:00 ≪映像ホール≫
講義『研究者の目線で見る天体観測〜分光と測光〜』- 観察と観測の違い
- 天体観測では何を測るか
- 光の出所(どこから)
- 光の種類(どんな)
- 光量(どれぐらい)
- 光をどう料理するか
- スペクトルを作る
- フィルターを通す
- 光の記録法
- 観測効率
- 空間分解能
- 波長分解能
- 時間分解能
- 天文学者になったつもりで観測を考えてみる。
- 現象によって発光の仕方が決まっていることから、どこから、どんな光が、どれぐらいやってくるかを調べ、起こっている現象を解明しようとするのが天体観測であるということを認識する。
- 波長、光速度、電磁波の種類等、基本的なことは省かないが、直感的に概念を掴めるように配慮し、数式の取扱いは極力避ける。
- 授業で学んだこと、学ぶことが、天体観測に生かされていることがわかるように、関連づけて話をする。
14:40 ≪映像ホール≫
質疑応答15:00 終了 - 映像ホール退室。
- トイレ休憩。
- バス乗車。
15:15 終了
学校や家での活動を意識した天文学習
(昼間の利用)
4-1. 日時
平成○年7月○日(○) 10:30〜15:00
4-2. 参加者
第3学年生徒 約10人 引率教員 1人 【1班構成】
4-3. ねらいと達成目標 (注意) ご相談の上、定めます。
天文学についての知識・関心を深める。
- 流星群に関する基礎知識の講義を受ける。
- 観測方法を知る。
- 施設見学を行う。
4-4. 生徒の実態 (注意) 学校利用受付票(高校用)に記載していただいた内容です。
課題研究の時間に自分たちで調べ学習を進めている。
観測経験はほとんどない。
4-5. 指導上の留意事項やその他の希望事項 (注意) 同上。
「流星群の観測」をテーマとした課題研究をしているので、その学習の助けになるものがあれば、講義等お願いしたい。
4-6. 利用計画
- 晴天時
- 利用内容
- 観測方法を含む、流星群に関する基礎知識の講義を受ける。
- 天体観測に用いる機材を見たり、動かしたりする。
- 施設見学を行う(太陽望遠鏡スペース、11mドーム)。
- ねらい
- 流星群の観測を含む天体観測の手法を知り、観測の基本的な考え方を身につける。
- 天体望遠鏡の仕組みと天体の記録方法を知り、利用法を想起できるようになる。
- 機材等
- 観察用望遠鏡
- 太陽展示 (太陽望遠鏡スペース)
- 展開 (3時間30分)
-
スケジュール 時刻 ≪活動場所≫ と 利用内容 生徒の活動 支援及び留意点 10:30 本館到着 - 待機室入室
10:40 ≪待機室≫
講義『流星群の観測』- 流星の原因物質、流星が輝く機構などについての知識を深める。
- 流星群の定義と発生機構についての知識を深める。
- 流星群の観測方法を詳しく知る。
- 調べ学習で既知事項になっている事柄を確認しながら、話を進める。
12:00 ≪待機室≫
昼食、休憩13:00 ≪観望棟≫
観察用望遠鏡の見学- 実物に触れて、望遠鏡の構造と動きを知る。
- 天文台での天体観測を行うのではないので、観察用望遠鏡特有の性質などは省き、一般的な機材に共通する内容に留める。
13:50 ≪太陽望遠鏡スペース≫
太陽の観察 (直接投影像、Hα像、プロミネンス)
(雨天曇天時は、白色像、Hα像、プロミネンスのビデオ観察)- 太陽観測が天体観測の基礎であることを知る。 (撮像、分光)
- 観察用望遠鏡で学んだ (また、150cmで再度学ぶ) 望遠鏡の構造や役割を想起できるようにする。
14:20 ≪11メートルドーム≫
150cm望遠鏡見学- 光学系の解説
- 機械系の解説
- 観測装置の解説
- 撮像装置 (カメラ)
- 観測条件 (環境)
- 太陽の観測方法を適用するために、口径を大きくして光を集めようとすることを理解する。
- 反射式望遠鏡と屈折式望遠鏡の違いを理解する。
- 観測装置は「光を料理する」部分と「記録する」部分(カメラ)とに分けられることを知る。
- レンズで太陽光を集めた実験を想起させ、複数の太陽があった場合、結果がどうなるかを予想させる。
- 凹面鏡や凸レンズは、単に光を集めるだけでなく、結像することを、既習の知識を統合する形で理解できるようにする。
14:50 ≪待機室≫
終了- まとめ
15:00 退館