C/2002 T7 リニア彗星

リニア彗星 C/2002 T7

リニア彗星(C/2002 T7)を2004年6月4日に撮影しました。この時、太陽と彗星の距離は1.07天文単位(1天文単位は約1億5千万km)、地球と彗星の距離は 0.71天文単位でした。

画像は、口径25cmの反射望遠鏡と冷却CCDカメラを用いて撮ったものです(1分露出のものを20枚合成)。ぼうっと丸く写っている部分は彗星の大気(コマ)です。コマからは、画面左下方に向かって尾が延びています。2本のうち、上側のやや幅の狭い尾がガスの尾(イオン・テイル)で、下側の幅の広い尾が塵の尾(ダスト・テイル)です。彗星にはこのように2種類の尾があります。

画像は約50×30秒角で、縦方向が約3万3000kmに相当します。彗星以外の星が流れて写っているのは、望遠鏡を彗星の動きに合わせて動かしたためです。画像の右方向が西(太陽の方向)になっています。

(撮影/画像合成:指導主事 倉林勉)