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ぐんま天文台 > イベント > アイソン彗星説明会 2013年11月23日・24日

明るくなってきたアイソン彗星!! ― ぐんま天文台で説明会開催 11月23日、24日 ―

アイソン彗星が増光

アイソン彗星 2013年11月16日

【写真1】11月16日未明、口径16cm焦点距離530mmの反射望遠鏡に市販の一眼レフデジタルカメラを取り付けて撮影。

アイソン彗星

【写真2】11月16日未明、口径15cm焦点距離1,100mmの屈折望遠鏡に冷却CCDカメラ(モノクロ)を取り付けて撮影。写真1の一部をクローズアップして撮影したことになる。

天文関連で今年一番の話題ともいえるアイソン彗星が、11月の半ばに入って急に明るさを増してきており、12月の観察好機を控えて期待が高まってきています。

彗星は、長い尾を引くその姿から「ほうき星」とも呼ばれる天体。その正体(彗星核)は、氷と塵(ダスト)が混ざった“汚れた雪玉(雪だるま)”に例えられ、太陽に近づくことで塵やガスが噴き出し、次第に尾が成長します。

アイソン彗星のふるさとは、太陽系の遥か彼方の“オールトの雲”と呼ばれる領域であると考えられており、約1万年ほどかけて我々のところまで旅をしてきたことになります。

アイソン彗星が発見されたのは昨年2012年9月。今年に入って2月には木星軌道、10月には火星軌道、さらに今月に入って、地球軌道の内側にまで入り、さらに速度を上げて太陽に接近している。

地球軌道の内側に入ったことで、急に増光したり尾が発達したりする期待が高まっていたところですが、11月13日ころから明るくなり始め、すでに5等級ほどに達しています。現在、彗星はおとめ座に位置し、明け方の東の地平線近くにあります。おすすめの見ごろは12月上旬と思われますが、口径5cm程度の双眼鏡や小口径の望遠鏡を使えばすでに観察できるほどになっています。

アイソン彗星が注目されているのは、太陽に最接近(近日点通過)するときのその“近さ”によります。その距離、太陽の表面から約120万km。太陽の直径が140万kmであるから、ほとんど太陽をかすめるような軌道です。このため、彗星は明るく大きく見えるようになることが期待されています。「もしかしたらここ数十年で最も明るい彗星になるかもしれない。」そんな予想もされています。

(関連リンク)アイソン彗星の画像

アイソン彗星説明会を開催
11月23日と24日 午後2時から

11月中旬現在、アイソン彗星は夜明け前の東の地平線近くの低空に見えており、これから近日点通過に向かって、明るさを増していきます。しかし地平線からの高度は次第に低くなり、薄明の空の中で観察するようになります。11月29日に近日点通過を迎えますが、この日を含めて前後数日間は太陽に近過ぎるため、観察は困難かつ危険な状態となります。そして太陽すれすれに周囲を巡った彗星は、12月初旬から中旬になると再び夜明け前の東の空に姿を現すようになります。太陽の脇を通り過ぎた直後の彗星の尾の発達に期待が集まっています。その後は次第に地平線からの高度が高くなるが、暗くなっていきます。

ぐんま天文台では、下記のような内容で、アイソンの特徴や観察のしかた、注意点などについて、一般市民向けの説明会を実施する予定です。彗星という天体の特徴について、過去に撮影された彗星の画像を交えながら解説を行います。そして、今回のアイソン彗星の特徴や見どころ、観察の方法やその際の注意点についてもお伝えします。また、初心者でも比較的チャレンジが容易な“固定撮影”“星景写真”の撮影方法・手順について、作例を交えて紹介し、市販のデジタルカメラで撮影を楽しめることも扱います。所要時間は30〜40分程度を予定しています。

日時2013年11月23日(土)、24日(日) 両日ともほぼ同一内容、午後2時から40分間
会場ぐんま天文台 映像ホール
定員80名 (先着順)
費用入館料のみ
内容(1)プレゼンテーションによる解説
1. 彗星という天体についての解説 2. 過去に撮影された彗星の画像紹介 3. アイソン彗星の見え方(図解と解説) 4. 最近のアイソン彗星(アイソン彗星は、今…) 5. 観察に際してのアドバイス(アイソン彗星を観察するには…) 6. 天体写真の撮影方法の紹介(画像と解説) 7. 一眼レフデジタルカメラによる撮影方法の紹介(画像と解説) 8. 質疑・応答
(2)参考資料の配布(A4判1枚・両面印刷)