恐竜を滅ぼした巨大隕石の衝突(イメージ)
先月15日、ロシア・ウラル地方で隕石が落下し、千人を超える多数の負傷者が出るという事件がありました。まるでSF映画の1シーンのような衝撃的な映像を、多くの方が御覧になったことでしょう。今後さらなる大災害の可能性はあるのでしょうか。世界各地では地球に接近する小惑星への警戒が続いています。
ぐんま天文台では、このような地球に迫る小惑星を発見・監視し、被害を最小限に食い止めようと観測活動を続けているNPO法人日本スペースガード協会から専門家を招いて、緊急特別講演会を開催いたします。
講師 | 奥村真一郎(NPO日本スペースガード協会スペースガード研究センター 助教) |
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日時 | 平成25年3月20日(祝) 午後4時〜5時 |
場所 | 県立ぐんま天文台 本館1階 映像ホール |
対象 | 中学生以上 |
時間 | 先着80名 (申し込み不要) |
参加費 | 入館料のみ |
2月15日の現地時間午前9時20分、ロシア南部のチェリャビンスク州に直径約17メートルの隕石が落下し、その衝撃により1,200人以上もの負傷者がでました。一方、そのわずか16時間後には「2012 DA14」という直径45メートルの大きさの小惑星が地球に最接近し、上空わずか2万8千キロメートルのところを通り過ぎていきました。ロシアでは100年前にも「ツングースカ大爆発」と呼ばれる隕石の落下があり、この時には東京都と同じくらいの面積の森林が被害を受けました。世界中には多くのクレーターがあり、過去に隕石の衝突があったことを物語っています。6,500万年前に地球に巨大隕石が衝突し、それが原因となって恐竜が絶滅したとも言われています。
今また、このような巨大隕石が落ちてきたりすると文明が破壊されるかもしれませんし、地球の環境が大きな影響を受けて絶滅してしまう生物種もでてくるかもしれません。このように地球環境や人類の生活に大きく影響を及ぼすような隕石の衝突はどのくらいの頻度で起こるものなのでしょうか。
地球に衝突してくる可能性のある天体をいち早く発見し、さらに詳しく追跡・監視をしてその動きを把握して地球への衝突による被害を最小限にすることを目指した活動のことを「スペースガード」と言います。日本では1996年に日本スペースガード協会が発足し、普及活動を進めるとともに岡山県の美星スペースガードセンターにおいて、地球接近天体の発見・追跡のための光学観測を365日体制で実施しています。講演会では美星スペースガードセンターにおける活動を中心に、世界におけるスペースガードの活動についてこれまでの成果や今後の予定・計画などについて紹介します。