アインシュタインは1916年に一般相対性理論を発表し、それを宇宙の構造に応用しようとした。ところが、銀河に満ちた宇宙の重力場のなかで、銀河は静止せず、中心に向かって落ち込んでしまう。そこで、アインシュタインは理論にない実験項として斥力を導入し、銀河をそれぞれの位置に留めることを試みた。ところが、その10年後、ハッブルの法則が発表され、銀河を含む宇宙は膨張していることが分かり、その実験項は不要となった。
一方、宇宙の始まりのインフレーション理論によれば、宇宙膨張の速度は減速しており、究極的にはその速度はゼロになるが、収縮に転ずることはないという結論になる。
ハッブルの法則では、銀河までの距離を求めることが難しいのであるが、最近Ia型超新星の絶対等級はほぼ一定であることが分かり、銀河の後退速度と距離との関係がよく分かるようになった。それによると、宇宙の膨張は加速しているとの結論になり、ここでも斥力を持つ暗黒エネルギーの存在が理論上必要になった。
講師 | 古在由秀(ぐんま天文台名誉台長) |
タイトル | 宇宙膨張は加速している |
日時 | 2012年11月10日(土)午後3時〜4時 |
対象 | 一般 (中学生以上) |
その他 | 定員80名 予約不要・先着順・参加費無料(入館料は必要) |
問い合わせ先 |
住所 〒377-0702 群馬県吾妻郡高山村中山6860-86県立ぐんま天文台 電話0279-70-5300 FAX 0279-70-5544 |
講演開催日は午後3時からの3Dシアター上演をお休みさせていただきます。