天文講話「宇宙の錬金術師」

11月1日(土)午後3時より、映像ホールにて講演を行います。

講師本田敏志(ぐんま天文台)
タイトル宇宙の錬金術師
日時2008年11月1日(土)午後3時〜4時
その他定員100名 予約不要・先着順・参加費無料(入館料は必要)

150cm望遠鏡

  我々自身や星、銀河、宇宙は様々な元素によって構成されていますが、これらの元素は、宇宙が誕生したときから今と同じように存在していたのではありません。ビッグバンによって誕生した直後には、水素と、ヘリウムと、極わずかなリチウムなどしかありませんでした。その後誕生した星の内部で水素やヘリウムを素に、私達を構成する炭素や酸素、鉄などが作られました。そして星の内部で作られた鉄までの元素は星の死と共に宇宙空間にばら撒かれ、それが次に生まれる星の素となって、宇宙は進化してきました。しかし、星の内部で作られるのは鉄までの元素で、それより重い元素は作られません。ではいったい、鉄より重い元素は宇宙のどこで、いつ、どのようにして作られてきたのでしょうか?実はまだ良くわかっていないのです。特に金やプラチナと言った貴金属やウランなどの放射性元素はどういった天体が作っているのかは、未だに大きな謎とされています。この正体を探るべく様々な研究が行われていますが、近年、金属欠乏星と呼ばれる非常に古い星の中に、鉄より重い元素が異常に多く含まれている星が発見されました。このような星を詳しく調べることによって、宇宙の錬金術師の正体に迫ることができると思われます。

問い合わせ先
住所: 〒377-0702 群馬県吾妻郡高山村中山6860-86県立ぐんま天文台
FAX:0279-70-5544
電話:0279-70-5300
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