運営方針 沿革と理念
運営基本方針
ぐんま天文台のあり方検討委員会の提言に基づき、天文台建設時の基本方針に代えて、今後のぐんま天文台の運営基本方針を以下の通り定めました。県民によりいっそう親しまれるぐんま天文台として、今後とも効率的な施設運営と利用者の拡大に努めてまいります。(平成25年11月19日)
1 運営基本目標
天文学の教育普及に重点を置き、「天文学を通じて学校・地域と協働し、多様な学習機会を提供する教育施設」として、効率的な施設運営と利用者の拡大に努め、県民に親しまれるぐんま天文台として運営する。
2 事業実施基本方針
上記の運営基本目標達成のため、以下の3つの項目を事業基本項目と定める。
- (1) 本物の体験 − 本物に触れる・本物を感じる
- 大型望遠鏡による天体観望や天体観察会をはじめとして、利用者の知的好奇心を刺激する本物の体験を提供する。
- (2) 開かれた利用 − 専門的な内容から初心者まで様々なリクエストに対応
- 天文台の施設や観測研究データなどの様々なリソースを、幅広い利用者に対して広く公開する。
- (3) 学校・地域との協働 − ソフトの開発・充実
- 学校や地域と幅広く協働し、学校現場や地域に赴いて天文学のすそ野を広げるとともに、利用者の学齢期や学習目的に応じた多様な学習機会を提供する。
沿革
群馬県は、1993年10月に人口が200万人に達したこと、および1994年に日本初の女性宇宙飛行士向井千秋さん(群馬県出身)が宇宙に飛び立ったことなどを記念して、後世に残る有形の文化資産として天文台を建設することとしました。
この天文台は、21世紀を担う子どもたちが第一線の研究者との交流や本物の天体に触れることなどを通して、「本物」の実体験を提供することを基本理念に建設が進められました。
天文台の建設にあたっては、1995年11月に建設基本構想を策定し、次のような性格を持つ施設として体制整備や建設を進めることとされました。
- 天文台の設備・観測機器等を駆使し、積極的に本物を見せ、最新の天文学の研究成果を伝えられる施設であること。
- 生き生きとした教育普及活動を実現するために、第一線の研究者を配置し、本格的な観測研究活動のできる施設であること。
- 研究分野から教育普及分野まで、開かれた教育・研究施設であること。
- 人口200万人到達記念碑としてふさわしいシンボリックな建築物であること。
- 天体観測機能を主体とする施設であり宿泊飲食等の機能は持たないこと。
一方、天文台の運営については、1997年9月に次節のような5つの基本方針が定められました 。その後、2013年11月に基本方針が上記のように改められました。
5つの基本方針 (開館当初)
- 1. 本物の体験
- 本物の体験とは、望遠鏡で本物の星や宇宙を見ることだけでなく、研究者との交流や最前線の研究現場に接することなど、幅広くとらえる。
- 2. 開かれた利用
- 施設だけでなく、天文台で取得したデータや情報などを、子供たちから天文愛好家、研究者まで広く公開する。
- 3. 学校や生涯学習との連携
- 学校教育における自然体験学習の場を提供するとともに、知識や年代に応じた幅広い生涯学習機会を提供すること。
- 4. 観測研究
- 生き生きとした教育普及活動を進めるには、天文台職員の本格的な研究活動が不可欠である。天文学の発展に貢献できるような水準の研究を進め、広く研究者の養成にも努める。
- 5. 国際協力
- 諸外国からの研究者の受け入れや養成、さらに国際共同観測等の国際的な協力活動を行う。
1993年 8月 | 群馬県人口200万人到達記念事業に位置付けられた |
1995年11月 | 天文台建設基本構想を策定した(第1回建設委員会)。 |
1997年 3月 | 用地買収が終了した。 |
1997年 4月 | 前国立天文台長の古在由秀氏がぐんま天文台長に就任するとともに、天文専門職員3名を採用した。 |
1997年 9月 | 施設設計がまとまり、運営方針が策定された(第2回建設委員会)。 |
1997年10月 | 建設工事に着手した。 |
1998年 4月 | 天文専門職員5名を採用した。 |
1999年 4月 | 天文専門職員2名を採用し、専門職員が計10名となった |
1999年 4月28日 | ファーストライトを行った。 |
1999年 4月29日 | 天文台が一部オープンした。 |
1999年 7月20日 | 竣工式を行った。 |
1999年 7月21日 | 遊歩道、屋外モニュメントが追加完成し、全面オープンした。 |